芸能界とアイドル
アイドルの本来の意味は、英語の「Idol」で、日本語でいう「偶像」「崇拝の対象」。しかし現代の日本では、芸能界の1ジャンル、主に若い芸能人を指して言います。
芸能界の用語としての「アイドル」は、70年代に定着したと言われています。そして当初は、芸能人全般を「アイドル」と呼んでいました。
80年代に入ると、アイドル事情も一変します。現代で言うアイドルのはしりは松田聖子。彼女をはじめとする同世代の若い歌手たちと、そのバックにある彼らの所属事務所やテレビ局、レコード会社などが、「ザ・ベストテン」に代表される歌番組の盛況の中、芸能界におけるアイドルの黄金時代を築きました。
しかし80年代後半の「おニャン子クラブ」の出現によって、芸能界におけるアイドルというジャンルは変革の時を迎えます。彼らは従来の「芸能人」とは違う素人の集団で、普通っぽさを売りにしました。それによって普通の若者にとって、アイドルは身近な存在にはなりましたが、逆にそれまでのアイドルが有していたカリスマ性が、アイドルの中に見られなくなってしまいました。またこの頃の「ザ・ベストテン」のような歌番組の終了もあり、アイドルの黄金時代は終焉に向かうことになります。
とはいえ、その後現代に至るまで、アイドルは多様化しながら芸能界において存続し続けています。彼らの中には強烈な個性や才能を持つ者も多く、将来が楽しみな人材も珍しくありません。
芸能界でのアイドルの限界
芸能界と一言で言っても、さまざまなジャンルがありますが、その中で若いうちにデビューした多くのタレントが通過するのが「アイドル」。
アイドルは、多少歌が下手でも、演技が下手でも、特に芸がなくても、若くて美しいということで、人気があれば、ある程度大目に見てもらえる傾向があります。
とはいえ、アイドルの寿命は大変短いものです。人間はすぐに年を取ってしまいますし、年を取ったら、いくら美容整形を重ねても、容姿の美しさだけで芸能界で勝負するには限界があります。よってアイドルが年を重ねても芸能界で仕事をしていきたいなら、アイドルからの「脱皮」をしなければなりません。
芸能界とは、本来は自分の「芸能」を売る業界。若さだけで勝負できるほど甘くはないということなのでしょう。