オルタナティヴロックとは
オルタナティヴロックとは、ロックの一ジャンルです。
オルタナティヴロック(alternative rock)を意訳すると「型にはまらないロック」「本流ではないロック」といったところでしょうか。オルタナティヴロックは、流行しているロックに対する、いわば対義語で、オルタナティヴロックと一言で言っても、何か共通する作風があると言い切れるわけではありません。
オルタナティヴロックは、80年代に流行したへヴィーメタルの人気が下火となったときに注目されるようになりました。
当時のアメリカでは、イギリスでパンクロックが流行ったときのように、不況下でさまざまな不満を持つ若者たちが、自らの思いの代弁者を求めていました。ゆえに産業化された派手なハードロッカーは、既に彼らのヒーローではなくなっていたのです。こうした彼らのニーズに合致したのが、当時主にインディーズとして活躍していた、オルタナティヴロックとして分類されるバンドだったというわけです。
オルタナティヴロックの矛盾
オルタナティヴロックという呼び名には、流行のロックの対義語的な意味合いがあります。
オルタナティヴロックの主な源流は、70年代のパンクロックの流れをくむ「グランジ」というジャンル。彼らは80年代のメタルブームの中、インディーズとして地道に活動していましたが、80年代末のメタルの衰退によって、再び注目されるようになります。
オルタナティヴロックは、実は大きな矛盾をはらんだ存在です。というのは、オルタナティヴロックとして分類されていたものが世間の注目を集めるようになると、途端に「オルタナティヴロック」ではなくなってしまうからです。
オルタナティヴロックを代表するバンドの例としては、グランジの「ニルヴァーナ」が挙げられます。しかしニルヴァーナも有名になってくると、当初はたしかにオルタナティヴロックだったものの、しだいにオルタナティヴロックとは呼べなくなってくる――オルタナティヴロックとは、かくも不思議なものなのです。